白い悪魔に大健闘！アムロを苦しめた【ジオンの無名パイロット】２選

アムロに挑んだジオンの無名パイロットたちの存在は、これまで多く語られることがなかった。

しかし、初代『機動戦士ガンダム』の中には、名を持たぬ兵士たちがエースパイロットさながらの活躍を見せた場面が確かに存在する。アムロ・レイという圧倒的な存在を相手に、彼らはどのような戦いを繰り広げたのか。

本記事ではテレビアニメや劇場版を通じて描かれた無名のジオン兵による名シーンを振り返り、その操縦技術や戦術眼の高さ、そして戦場における貢献度に注目していく。

無名ながらアムロを追い詰めた彼らの姿に、改めて光を当てていきたい。

➀ アムロを苦しめた！グフの無名パイロット

グフ部隊の空中戦が見せた実力

モビルスーツ戦においては機体性能だけでなくパイロットの腕前が勝敗を左右する。そのことを証明するような戦いが、第23話「マチルダ救出作戦」で描かれた。

ここではランバ・ラルではない無名のグフ部隊が、空中戦でアムロのガンダムを追い詰める場面が印象的だった。ドダイYSに搭乗した彼らは連携と立体的な機動を駆使し、ガンダムに苦戦を強いた。

このように、名が知られていないジオン兵であっても、状況次第ではエースに匹敵する働きを見せることがある。

ヒートロッドとフィンガーバルカンの脅威

無名のグフパイロットが用いた武装の巧妙な使い方にも注目したい。ガンダムを苦しめたのは、まずヒートロッドによる捕縛である。高圧電流を流すこの武器は、ガンダムのシールドを破壊するほどの威力を誇った。

さらに、尻もちをついたガンダムに対してフィンガーバルカンを集中砲火するなど、相手の体勢を的確に突いた攻撃は熟練の技とも言える。こうした装備の有効活用が、結果的にアムロにとって大きな脅威となったのだ。

ハヤトの援護で辛うじて勝利

ここで、アムロがどうやってこの危機を脱したのかも確認しておこう。実際には、支援メカに乗って駆けつけたハヤトの援護がなければアムロは敗れていた可能性が高い。

ハヤトの攻撃によってグフの一機が撃破され、形成が逆転した。つまり、アムロ単独では押し切れなかったほど、無名パイロットたちの連携と火力は脅威だったということになる。

名も知られていない兵士が、ここまでの影響力を持ち得ることを再認識させられる場面であった。

➁ 白い悪魔に大健闘！リック・ドムの無名パイロット

リック・ドムの冷静な反撃

無名パイロットの活躍は宇宙空間でも見受けられる。第32話「強行突破作戦」では、キャメル艦隊に所属するリック・ドムの操縦者がアムロのガンダムに対して見事な反撃を見せた。

戦艦ムサイが撃沈された直後という混乱の中でも、冷静な判断力を保ったまま敵に挑む姿は、一般兵の域を超えていた。アムロを相手に臆することなく行動できる精神力も、戦場で生き残るための重要な要素である。

ビームサーベルをかわす判断力

そしてもう一つは、戦術的な判断力である。ガンダムのビームサーベルによる突きを事前に読み取り、それを回避するという高度な動きを見せた点に注目すべきだ。

リック・ドムのモノアイカメラがガンダムの動きを正確に捉えていた様子からも、そのパイロットが並外れた観察力と予測力を備えていたことが分かる。

モビルスーツの性能を最大限に引き出すには、こうした判断の積み重ねが不可欠だ。

最後に勝ったのはアムロの読み

しかし、最終的にはアムロが一枚上手だった。彼はシールドの裏に隠した二本目のビームサーベルを使い、相手の攻撃を防ぎながら反撃に転じるという離れ業を見せた。

前述の通り、相手が優れた操縦技術を持っていたとしても、ニュータイプとして覚醒し始めていたアムロには通用しなかった。

とはいえ、この一連の戦いから分かるように、無名パイロットであっても決して侮れない存在であることが明確になった。

総括：アムロに挑んだジオンの無名パイロットたちの実力

以下に記事のポイントをまとめる。

• 空中戦でアムロのガンダムを追い詰めたのは名もなきグフ部隊
• ドダイYSを駆使した立体的な連携攻撃が印象的だった
• ヒートロッドによる捕縛がガンダムに大打撃を与えた
• フィンガーバルカンの連続射撃でガンダムの動きを封じた
• ハヤトの援護がなければアムロは敗北していた可能性が高い
• 宇宙空間でも無名のリック・ドムが果敢にアムロへ挑んだ
• ムサイ撃沈後も冷静に反撃を仕掛けた精神力が光った
• ビームサーベルを回避する見事な動きが見られた
• 相手の動きを予測した高い戦術眼が伺えた
• 最後はアムロの戦術が上回ったが、無名パイロットの脅威は確かだった